日野市の動物病院「浦崎獣医科病院」動物との良い関係

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寄生虫(Parasite)

回虫(トキソカラ)症

犬回虫(Toxocara canis)や猫回虫(Toxocara cati)などのトキソカラ属の回虫によって起こる人の寄生虫感染症(犬回虫や猫回虫の卵を人が何らかのきっかけで口から摂取して、卵から孵化した幼虫によって引き起こされる人の寄生虫病)。日本では毎年10数例、トキソカラ症が報告されているが、実際はその数倍感染者がいるものと思われる。回虫は宿主特異性が比較的強いため、犬には犬回虫、猫には猫回虫、人にはヒト回虫、豚には豚回虫、牛には牛回虫、馬には馬回虫が寄生する。例えば犬回虫が犬に寄生する分には、犬の体内では大きな悪さは起こさない(重篤な症状は起こさない)。ところが犬回虫が人に感染した場合、(犬回虫にしてみれば本来の寄生する相手ではないため、)犬回虫の幼虫は人の体内では成虫になることが出来ず、人の体内をさまよい動く(これを内蔵幼虫移行症という)。
犬猫では、糞便あるいはおう吐物に回虫が見られた場合、あるいは動物病院での糞便検査で
回虫の卵が見られた場合、動物専用医薬品の駆虫剤(虫下し)で駆除・治療が出来るが、人のトキソカラ症で特効薬と呼べるような治療薬は存在しない。また回虫の卵の表面はたんぱく膜と呼ばれる粘着性の膜で出来ていて、犬猫の毛に回虫の卵が付着している場合がある。
なお、ヒト回虫(Ascaris lumbricoides)(通称、回虫)による人の回虫症は、トキソカラとは呼ばない(現代の日本では衛生環境の向上により、ヒト回虫はほとんど、あるいは全く見られない)。

瓜実条虫(うりざねじょうちゅう)症(犬条虫症)

 瓜実条虫(Dipylidium caninum)によって起こる犬・猫・人の寄生虫感染症。寄生虫の形が瓜の実(米粒)をつなげたような形をしていることからこの名がある。この条虫は、卵から成虫になる発育過程において、ノミ体内での発育を必要とするため、実際は、この条虫に感染したノミを犬・猫・人が偶然に口から摂取し、それによって引き起こされる寄生虫病(瓜実条虫に感染したノミは動きが鈍くなるため、犬猫に捕食されやすくなる)。瓜実条虫は、小腸に寄生し、成虫は最長50cmにも達する。この条虫の体の一部(片節という)が、糞便中に出てくる。犬猫では、回虫同様、動物専用医薬品の駆虫剤で治療が可能。同時に動物専用医薬品のノミ駆除剤でノミの駆除・予防を行う。なお、ドラッグストアーやペットショップで販売されているノミ駆除剤は動物専用医薬部外品のため、効き目は弱い。

穿孔疥癬虫(せんこうかいせんちゅう)症(ヒゼンダニ症)

穿孔疥癬虫(Sarcoptes scabiei)によって起こる犬、人の寄生虫感染症。猫は別属の猫小穿刺孔疥癬虫(Notoedres cati、ネコショウセンコウヒゼンダニ)が感染し、一過性に人にも感染する。人はこれらの疥癬に感染した犬猫との接触により感染する。穿孔疥癬虫および猫小穿孔疥癬虫は犬、猫、人の皮膚の中に侵入し、その中で終生生活する(交尾のときと、幼虫が若虫に脱皮するときだけ、皮膚表面に出てくる)。疥癬虫に感染した動物は強い痒みに襲われる。治療は犬猫では、一般にはアバメクチン系の注射による治療が行われるが、この注射液は、疥癬虫の卵には効かないため、卵の孵化状態を考慮しながら、数回の注射が必要である。

ネコノミ刺咬症

ネコノミ(Ctenocephalides felis)による犬、猫、人の皮膚感染症。犬、猫、人に寄生するノミは、ネコノミ、イヌノミ(Ctenocephalides canis)、ヒトノミ(Pulex irritans)の3種であるが、現在ヒトノミはほとんど見られず、またイヌノミよりネコノミの方が多い。ノミは、主に春から秋まで活動するが、室内に持ち込まれたノミは、冬場でも生育が可能である。人は肌の露出が多くなる夏に多く発症し、足背や下腿に、犬や猫を抱く人は腕にも痒みを伴う赤い皮膚病変が出来る。犬猫も人同様、ノミが寄生すると、痒みを伴う皮膚病変が出来る。またノミアレルギー性皮膚炎を生じることもある。治療は、犬猫の場合、動物専用医薬品のノミ駆除剤を使う。皮膚病変がある場合は、皮膚病の治療も行う。このほか、ノミは瓜実条虫(うりざねじょうちゅう)の中間宿主であり、また猫ひっかき病の病原菌を媒介することがある。

トキソプラズマ症

トキソプラズマ(Toxoplasma gondii)原虫による寄生虫感染症。健康な人、免疫機能が正常な人が、トキソプラズマに感染したとしても、発症することは稀である(日和見感染症)が、免疫機能が落ちている人(高齢者)や免疫不全状態(AIDS、がん、抗ガン剤)の人が感染すると、重症化することがある。また妊婦が、トキソプラズマに感染すると胎盤を通して、胎児がトキソプラズマに感染することがある(先天性トキソプラズマ症)。トキソプラズマの人への感染方法はいくつかあるが、ペットとの関連では、トキソプラズマに感染した猫の排せつ物に含まれるトキソプラズマの卵(正確にはオーシストと言います)を人が偶然に口から摂取することにより感染する。トキソプラズマ症は犬、猫、人でも起こりうるが、トキソプラズマのオーシストを排するのは猫(およびネコ科の動物)のみである。日本では、年間1000~10000人の妊婦がトキソプラズマ原虫に初感染(注1)し、130~1300症例の先天性トキソプラズマ感染新生児が出生している(*)。診断は、猫での糞便検査でトキソプラズマのオーシストを確認することが確実な方法ではあるが、実際、トキソプラズマに感染した猫でトキソプラズマのオーシストを排出するのは、わずか1%以下と思われ、しかもオーシストの排出期間は1~数日間のみである。このほか、血液検査で間接的に犬猫がトキソプラズマに感染しているか、あるいはしていたか知る方法がある(血清診断)。

(*)引用文献:矢野明彦編:日本におけるトキソプラズマ症.九州大学出版会,福岡県,2007
(注1)初感染:トキソプラズマに初めて感染すること。過去にトキソプラズマに感染した人が再びトキソプラズマに感染することを、再感染という。

エキノコックス症(単包虫症、多包虫症)

エキノコックスに感染した犬の排せつ物に含まれる卵や虫体の一部を、犬・猫・人が偶然に口から摂取することにより感染する寄生虫病。日本では単包条虫(Echinococcus granulosus)と多包条虫(Echinococcus multilocularis)の2種類が存在する。単包条虫は主に犬と草食動物(主に偶蹄類)・人との間で、感染のやり取りをする。多包条虫は主に犬・キツネと野ネズミ(ハタネズミ類)・人との間で、感染のやり取りをする(正確には、単包条虫の中間宿主は草食動物・人で、終宿主は犬。多包条虫は中間宿主は野ネズミ・人で、終宿主は犬・キツネ。両条虫は、中間宿主の体内では、主に肝臓に寄生する。
終宿主の体内では、小腸に寄生する)。単包条虫の卵を人が何らかのきっかけで摂取し、卵から孵化した幼虫(単包虫)によって引き起こされる病気を単包虫症と言い、同様に多包条虫の幼虫(多包虫)によって引き起こされる病気を多包虫症という。どちらも肝臓に寄生し、重度の肝障害を引き起こす。有効な治療法はない。
単包虫は稀に肺にも寄生する。人の単包虫症は、国内では発生は少ないが西日本で報告が多く、これは牛と共に人への感染が広まったものと考えられている。また多包虫症は北海道で発生がみられ、これはキツネ(キタキツネ)を通して感染が広まったものと考えられている。犬猫の排せつ物にエキノコックスの虫体を認めた場合、動物専用医薬品で駆虫を行うと同時に、獣医師は最寄りの保健所に届出を行う(*)。人の方でも、エキノコックスに感染した人を診察した医師は、最寄りの保健所に届けることが義務付けられている。

(*)エキノコックスは寄生虫の中の条虫類に属する。この条虫類の仲間には、犬猫の排せつ物に比較的よく見られる瓜実条虫も含まれる(瓜実条虫はノミを介して犬猫に寄生する)。したがって、犬猫の排せつ物に条虫(らしき)虫体の一部が見られた場合、瓜実条虫との鑑別が必要である。多くの場合、虫体の大きさ、ノミの寄生の有無、野ネズミ等の野生小動物を捕食することがあるかどうか、エキノコックスが発生している地域(特に北海道)に住んでいるか、あるいは最近発生地域に旅行をしたか等で獣医師は鑑別を行う。鑑別の結果、エキノコックスの可能性が高い場合、エキノコックスを確定できる検査施設にて確定診断を行う。
(参考:エキノコックス、厚生労働省)
(参考:エキノコックスについて、北海道大学)

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